土筆2

 畑の帰りに近くのあぜ道で土筆を採っていたところ、近くで畑作業をしていた人が「最近ここで土筆がたくさん採れるようになった」と言って話しかけてきた。
 あれ??。という気分。「ということは最近になるまではこの付近で土筆は採れなかったということになるではないか」
話しかけてきた人はここで農園を借りてもう15年ほどになるという。
 以前は全くこの付近では土筆は見かけなかったけれど、なぜか5年くらい前から急に土筆が目につくようになったという。

 土筆は胞子が飛び、次の年に土筆が生えてくるので、だいたい毎年同じ所に出てくるものとばっかり思っていたため、この話を聞いてちょっと意外な感じになってしまった。
 条件が変わってきたとすると、この一帯は貸し農園でそれなりに畑に手入れをしているけれど、以前はまだ雑草が生い茂っていたらしい。
土筆も一定の手入れがされている畑の土手の方が生育しやすいのかもしれない。

 大量に簡単に手に入るようになった土筆を数日続けて食べていたところ、土筆はアルカロイドなど体に良くない成分を含んでいるという。
確かに土筆のはかまをとっていると強いアクのせいで指が真っ黒になってしまう。旬の料理はそこそこにしておくのがベターのようだ。