トマトの完熟

 8月後半に入ってからようやく接ぎ木したトマトが赤く実って、毎日収穫が楽しみであったのだけれど、2,3日前から急に収穫ペースが落ちてしまった。

 まだ青い実がいっぱいなっており、これからしばらくの間収穫が続くと思いきやどうしたわけか途端に色づかなくなってしまったのである。これは一時的な現象なのかそれとも、トマトが秋口に入ると季節を感じて、途端に色づかないという事によるのかについて調べてみた。
 
 最初に考えてみたのが日照時間である。

 夏至を過ぎて次第に日照が短くなってくることとトマトの完熟とには何らかの相関関係がありそうなことだと思える。しかし調べてみてもそのような記載は何処にも見当たらない。
そうすると次に考えられるのは気温である。これも可能性ありそうに思ったのだけれど、日照時間は短くなってきてはいるけれども、気温はそれほど下がっているとも思えない。
 今年は特に暑い夏で、7月、8月は真夏日が続いており急に涼しくなったわけでもないので単純に気温が原因でもなさそうだ。
 
 ネットで調べていくとようやく決め手となる説明を発見したのであった。

それは平均気温の積算であった。そういえば他のことでも平均気温の積算でいろいろな自然現象が説明できるということを聞いたことがある。(セミの羽化など)
ブログの説明によるとトマトが完熟するには、開花してから平均気温の積算が1000度が1つの目安になるということであった。ミニトマトは850度くらいという。

 そこで桑名市の年間の平均気温を6月から9月までデータを取得し、積算計算してグラフにしてみた。
 

 この図をみていると、開花から完熟までの時間は6月から9月にかけてそれほど大きな差はなく大体平均で35日遅くとも4 0日前後で完熟するようだ。したがって6月早々に開花すれば7月上旬には赤いトマトが食べられる。もちろん7月中旬ごろまでに開花をすれば9月半ば収穫できる。
 
 しかし8月中旬に開花した場合は9月後半にならないと完熟せず、一般的にはこの時期までトマト畑に残しておくということは、秋物の植え替えのために無理なので、トマトは遅くても8月上旬までに開花していないと実用的ではないということがわかった。
  一方、畑に余裕があって他の物を入れ替える必要性が特になければ9月の下旬までトマトを楽しむこともできるという風な見方も出来る。