囲碁

 N囲碁クラブに入ってからかれこれもう1年になろうとしているけれども、私の囲碁の力は一向に変わっていない。上手の人に言わせると私の手は乱れていて、このような手を打っていてはいつまでたっても上達する事は出来ないとはっきりと言われてしまった。

 結局囲碁の戦い方というのは、物事の総合的な判断につながるような要素が非常に大きいというところがある。つまりこちら側を考えると別のあちら側にそれが影響するということを常に考えなければならないということだ。
 
 上手の人がいつも「どちらが得かよく考えなさい」という。どちらが得かという考え方は、私が普段囲碁打っていてどうしてもなじめないのだけれども、上手の人は常にどちらが得かを考えながら石を打っている。
 
 相手側の攻めに対して、自分の陣地を守るために打った石・弱い石を助けるために打った石は、確かにその時点においては得になっているかもしれないけれども、本当はどうかわからないのだ。

 つまり相対的に見て自分に有利に打ったつもりが実は全体として見て考えるとそれは不利になっているかもしれない。そこのところを常に考えながら打たなければ囲碁は上達しないというのだ。

 しかし実際に碁を打っていると、どうしても局部的になってしまい今争いが起きている部分についてのみ集中してしまい、反対側に関しては疎かになってしまうというのが私の今の囲碁の打ち方なのである。
 
 この考え方を根本的に改めない限り、私の囲碁の上達は見込めないというのが上手の人の断言である。 。まことにもって厳しい指摘であるけれども、今の私には理屈では分かっても実際にそのような手が打てないというところがなんとも情けないのである。