ミヤマキリシマ
T-SAN楽会に企画していただいた九重山ミヤマキリシマの登山に行ってきました。
旅行前の週間天気予報では曇りか雨のあいにくの天気であったのが、一転して旅行前日には晴れ時々曇りの絶好の天気に恵まれそうだったのに、旅行中にまた一転してしまったのでした。
6月6日午後10時前に四日市を出発、高速道を走り続けて翌7日朝九州に乗り入れ、午前11時に九重登山口長者原に到着しました。
ここから登山開始です。1日目はタデ原を横に見て雨ヶ池越コースで法華院温泉までたどる道です。
所々にはミヤマキリシマが私たちを迎えてくれました。
午後2時ころに法華院温泉山荘に到着。
明日登山予定の平治岳の山頂はキリシマで赤く染まっているのが、麓からもはっき見えています。
2日目。今日はいよいよ今回の旅行のハイライト、平治岳と大船山に登山です。
キリシマの最盛期を向かえ登山者が殺到、大渋滞が予想されるとの情報で当初の計画を変更し平治岳を先に登山することになりました。
坊がつるキャンプ場を横切って平治岳と大船山の鞍部大戸越を目指します。
真っ黒な泥道をひたすら歩きました。雨が降ったら大変なぬかるみになりそうですが幸いに雨は免れました。
大戸越から平治岳の山頂方面はミヤマキリシマの大群生にしばらく見とれていました。昨年北海道で見た芝桜のようです。
平治岳山頂を経て次は大船山へ。麓から見ると大船山のキリシマはそれほどでもなかったのですが、山頂付近に咲き乱れるキリシマに思わず歓声が。
キリシマの余韻に浸りながら、下山は段原から法華院温泉へ一気に下りました。
3日目。激しい雨音に目が覚めました。今日は元来た長者原へ戻るのではなく大船林道を歩いて暮雨方面へ出て、ここから帰路となりました。
今回の企画、車の運転をしていただいたMTさん、IWさん、関係者の皆さんありがとうございました。
絶滅種 ミヤマキリシマ
今回登山するまで全く知らなかったのだけれど、ミヤマキリシマは絶滅に向かっているとの衝撃的な事実があったのである。
「40、50年前は、5、6合目から頂上までミヤマキリシマで埋め尽くされていた。花が咲くと山全体が赤く染まり、圧巻だった」
「50年ほど前の白黒写真と比べると、現在はその1割ぐらいしか残っていない」
関係者の話として、ミヤマキリシマのそばに生えたノリウツギやヤシャブシが日照を遮るのが最大の原因という。
九重山では火山性土壌に適合したミヤマキリシマが優勢だった。しかし、火山活動が衰えたことによりこれまで生育できなかったノリウツギやヤシャブシが勢力を伸ばしてきたということだ。
人間が自然を破壊してその結果としてミヤマキリシマが絶滅に向かっているのであれば、対策はあるかもしれないけれど、ノリウツギやヤシャブシが繁茂してきたのは自然現象だ。
再び火山活動が活発にならない限り、ミヤマキリシマはいずれ消えてゆく運命にあるという。