戸隠山


 今年の夏山は戸隠山
昨年は山小屋どまりでちょっとしんどかったことから、標高の高いところを避けて、日帰りで行って来られる山の中から戸隠山に決める。

 
 決めてから調べてみると戸隠山は意外と難関な山らしいことが分かってきて、なんとなく不安になってしまった。
頂上まで行く途中に「アリの戸渡リ・剣の刃渡り」と言われる難所がある。
雑誌やネットに出ている登山者の写真を見ると足がすくんでしまう。
しかし決めた以上はいまさらやめるのも情けないということで予定通り7月29日にいつものメンバーで出発。

 
 朝出発して昼頃には現地に到着するため、初日は足慣らしを兼ねて戸隠連山の反対側にある飯縄山に登山。

 
標高こそ戸隠山と同じだけれど難易度はまたく違う淡々とした山だ。



 民宿のおかみさんが今頃は高山植物が見ごろというだけあって頂上周辺はお花畑で満喫。



飯縄山登山口


途中の祠





山頂



 夕方戻って近くの酒屋さんで明日戸隠山に登る予定という話をしていると、危ないからやめたほうがいいみたいの話しっぷりにまた一段と不安が増してくる。

 翌日、梅雨は明けたとはいえ天候は曇り。戸隠山の頂上は霧か雲に覆われて視界不良。民宿のおかみさんも雨が降ると足元が滑るのでよほど注意が必要と不安をあおるようなことを言う。




奥社への杉並木



戸隠奥社で安全登山を祈願して登山道入口へ、ここで白装束の修験者に出会う。




 修行のため何度も山に登っているみたいだったため、アリの戸渡リ・剣の刃渡りの難所について聞いてみた。
「滑って落ちたらケガでは済まない。」と物騒な話。
しかし「命あっての登山、どんなぶかっこぅな姿でも両手両足ではいつくばってゆけばそれほどのことでもない」と。
この話を聞いて少し元気が出てくる。







 登るにつれて鎖場が連続する。それも結構垂直に近い。手がかり足がかりもあまりない所ばかりのため、ただひたすらに鎖にしがみついて登る。


 やがて難所のアリの戸渡リ・剣の刃渡りにたどり着く。
先行の2人パーティが途中で難渋している。「巻き道を通ったほうがいい」という。あたりを見ると鎖がある巻き道が下に向かっている。結局この道を通ってアリの戸渡リはパスしてしまう。まだ2人連れはアリの戸渡リ途中で動きが取れない状態。
その後の剣の刃渡りは距離が短くそれほどのこともなく通過することができた。


上から見ればこんな感じでした





さらに鎖場を経由してやっと頂上へ。しばらくすると2人連れもやっと追いついてきた。出てくるのは「あー、怖かった」。我々は巻き道を通ったためそのような怖さには遭遇しなかった。
結局、有名なアリの戸渡リ・剣の刃渡りの難所は登山コースのほんのごく一部分で、本当に怖かったのはむしろ連続する鎖場だ。


頂上



頂上にたどり着いてからは稜線伝いに歩き続け、避難小屋で下りに入り夕方戸隠キャンプ場に着いた。
今回はさすがに登りに体力を使い果たし、途中で雨も降ってきたため宴会用にと持って行った酒も手を付けないままの下山でした。


稜線 ガスであまり見通しは聞きません



唯一の水場



牧場 やっと下山



歩いたコース

 


3日目は戸隠山麗の鏡池散策、宝光社を参拝し長野市内の善光寺によって帰宅へ。途中梓川SAからアルプス方面を眺めると本格的な夏の訪れを思わせる雲が涌いていました。


鏡池


宝光社

善光寺


夏の空