先日、久しぶりによく晴れ渡った朝、鈴鹿の山並みを見ると南部の鎌が岳から北部の藤原岳まですっかり見わたすことができた。このように見晴らしの良い天候に恵まれるのは、年に何回もないため鈴鹿の山並みをパノラマ的に取ろうと、カメラだけを持って出かけた。どうせ写真を撮る以上全体が一望に見渡せる場所で、かつ建物とか電線といった障害物のないところを探したのである。個々の山だけであればそれほど苦労しなくてもよく見える場所はあるのだけれど、全体の山並みを一望に捉えようとすると、これが思った以上にむつかしいことになってしまった。桑名から員弁方面にかけて建造物は途切れることはなく、田んぼや畑には電柱・電線が張り巡らされて見晴らしのきくところがなかなか見つからないのである。
 車で走り回っているうちに、太陽がどんどん上がってきて、くっきり見えていた山並みが少しづつではあるけれど霞み始めたのである。せっかくのチャンスが時間とともに失われてくる。自分の過去の記憶を頼りに、見えそうな場所を点々と移動してやっと広い公園にたどり着いた。すでに先程までくっきり見えていた鎌が岳、御在所方面は残念ながら薄いもやがかかったようになっている。ただ北部の山並みはまだなんとか見えているためひとまずここで写真を撮る。


 ここでは見通しは良いのだけれど、木立が山の麓を隠しているため全体の山並みとなると、納得できるポイントではないため、もう少し全体がはっきり見えるところへ移動することにする。
次第に鈴鹿の麓に近いところまできてしまった。これ以上太陽が登っては写真の意味がなくなってくるため、多少妥協してとったのが次の写真であった。

 少々慌ててとったためにパノラマ写真ではあるけれど傾いてしまっている。三脚を用意してくればよかったのだが、手持ちではうまく撮れなかったのが残念。

さらにここから少し移動したところに池があり、車も止める駐車場があったためここから撮る。

 自宅の近くから写真を撮れると思ったけれど、結果的に山の麓まで適当なポイントがなかった。最初から回り道をしないで一気に山へ車を走らせればもう少しくっきりした写真が撮れていただろうと少々失敗であった。