勝てない囲碁

 PC「天頂の囲碁3」に惨敗を続けていては立場がなくなると、自分なりに敗因を分析してみた。その結果どうも次の2点にあるような気がしている。

 1点目は最初の布石に問題があるようだ。布石はなんとなく漠然としているところがあって、まだ着手が少ない頃には絶対のポイントと言えるほどの決め手がない。NHK囲碁番組の解説を見ていても布石の段階では「次はこの辺」と2、3箇所を示しているくらいだから。
 しかし、適当に打っていては布石にならないから難しい。PC側布石はやがて打った石が活躍を始めるのに、私が打った布石は役に立たない。むしろいつの間にかPC側に取り込まれていることが度々。
 相手がPCだから何度「待った」をしても文句を言わないので「待った」を繰り返して手の内の検討をしてはいるけれどなかなかだ。形勢が不利になった場面まで手を戻してゆくと、結局布石の段階にたどり着いてしまうのである。

2点目は死活の判断が甘いことである。
 なんとなく地が確保でき、生きているように見えても、本当に生きているのか分かっていないことがある。急所に打たれてあっという間に取られてしまったり、たとえ取られなくても、地を大きく削られてしまうことがよくある。
 打っていて特に情けないと思うときは、PCが攻めていた石をそのままにして、ほかに転戦したように見える時である。これ以上攻めてもすでに生きている石なので転戦したのか、取りきったため転戦したの私にはよくわからないことがあるのだ。生きている石に余分な手をかけることは急場を逸することになるし、生きているつもりで手を入れたのに、実は取られていたのでは勝負にならない。

 以上の2点を肝に銘じてPCに相手をしてもらっているけれどなかなか勝たしてくれない。それにこの「天頂の囲碁3」はどのようにプログラムされているのか知る由もないけれど、こちらが先手で同じ1手目を打っても、対戦ごとに異なった2手目を打ってくるのである。手の内を読まれていると思えてしまうのだ。
 たまに私が有利になることもあるのだけれど、PCは勝てる見込みがないとさっさと投了してしまう。数少ないチャンスだから思いっきり叩いてやろうと思っても逃げられてしまうのである。