失敗写真

 秋の気配を感じさせるような爽やかな青空が広がったため、菜園の近くにこのごろ咲きはじめたサルスベリの花を撮りに出かけた。
赤、桃、白と彩りも鮮やかで何枚かの写真を撮って戻ってきた。

 早速パソコンに取り込んで見たのだが、ここで思わぬことになっていた。
どの写真も靄がかかってまともに写っていない。どうしたことかと最初は原因がわからなかったけど、なんのことはないただレンズが汚れていただけであった。

 6月に九重山へ出かけた時以来初めて使った一眼レフであった。そしてこの山行の最後の写真が靄がかかっていたのであった。その時は何も考えず失敗写真として削除してそれっきりであったのだ。

 それにしてもパソコンに取り込むまでは全くレンズの汚れに気が付かなかった。ファインダーで見てもカメラの液晶ディスプレイで見ていても異常は全く感じられなかったのである。

 もしこれが旅行中のことであればすべての写真がパーになったかもしれないと思うとかなり愕然としてしまうのである。

 先日出かけた北京へもこの一眼レフを持ってゆくつもりで最初はカバンに入れてあったのだ。その後、気が変わってビデオカメラに変更したけれど、もしそうでなければ、写真はすべて失敗作になっていたかも知れない。

 カメラ側で何もかも自動化してしまうため、写真を撮る時に慎重さがなくなってきているのが一番の原因かもしれない。昔ならピントをあわせるときに多分レンズが汚れていれば気がついたと思う。

 レンズの汚れなどちょっとしたことではあるけれど、気が付かないと思いもしないことになると我ながら反省である。

 数年前にも桜の花を撮って失敗したことがあった。この時も同じ一眼レフカメラであったが、SDカードの装着忘れである。注意していれば気がつくような単純ミスだけれど、うっかりしてしまうことがあるのだ。

 
ということでサルスベリの写真はありません。