マウントアダプター

　先日買ったばかりのフルサイズカメラ。
標準で付いているズームレンズは少し大きいためにもう少し小さいレンズが欲しいなと思って調べてみた。

　けれどもフルサイズカメラ用のレンズはどれも高額でちょっと手が出ない。
そんな中でたまたまネットで見ているとマウントアダプターというものがあって、これを使うことによって他のメーカー例えばフルサイズ用ではない APS 用のレンズでも使えるということがわかった。

　キャノンの EOS kiss という APS 用のレンズがいくつかあるのでこれらのレンズをこのアダプターを介して使えばいろんなレンズが使えるのではないかということで早速マウントアダプターというものを購入することにした。
　

　マウントアダプターは2種類あってボディと別のメーカーのレンズをただ接続するためだけの機能を持ったものと電子接点を持っており絞りやシャッター速度、オートフォーカスも全て連動するというタイプのものがある。

　電子接点を持っている方は少々お値段は高いけれども何かと都合がいいだろうということで購入したのが今回のマウントアダプターであった。

　商品が送られてきた。最初まず箱を持った時の重さがちょっと嫌な感じがした。
いろんなレンズを使うと言ってもできるだけ小型軽量で済ましたいわけであって、大きな重たいレンズになるんであればちょっと都合が悪い。
マウントアダプターを取り出してみたところをしっかりした作りなようで、高級感もあっていいのだけれども思ったより重たい。

　とりあえずキャノンのAPS標準レンズ F 1.8の小さくて軽いレンズをアダプターを介して接続してさあ写真を撮ろうとしてメニューをセットしたところちょっと予想外のことが起きた。

　画像サイズを選択するところでソニーの純正レンズをつけている場合は最大24メガまで設定できるのに対してこのアダプターを介してキャノンのレンズをつけた時は最大画像サイズは10メガまでである。

純正レンズの場合

ＡＰＳレンズの場合

　ええこれはどういうことだ。フルサイズカメラを使う一番の大きな理由は画素数を最大にして最も高画質な映像を得たいためのものである。ところが APS レンズをつけると何と画像サイズが半分以下になってしまうではないかこれはどういうことかとしてはさっぱりわけがわからなかった。
これではアダプターを介して写真を撮るぐらいなら最初からAPS カメラでそのまま写真を撮った方がマシではないかということになってしまう。
何かあるのではといろいろネットで調べてみたところ、ようやくこの疑問が解けた書き込みがあった。

　理由は APS レンズはAPSサイズの受光センサーに対応するように作られておりフルサイズ用には対応していない。
つまりフルサイズの受光センサーの一部（中央部）しか利用できないような形になっていたのである。

　周辺部分はレンズの光が届かないためにカメラ側で自動的に APS用のサイズに縮小した状態で写真を取るように設定されていたのであった。
自動的に変更する設定を解除したところ、元通り最大24 MB のサイズの画像が得られるメニュー設定となったので一段落である。

　ひとまず疑問解決し写真を撮ってみたところやっぱり不都合が出てきた。
それは広角レンズで撮ると周辺部分が丸く黒くなってしまうのである。

　これは受光センサーの周辺部が利用されていないということを意味する。
せっかくフルサイズのセンサーを使いながら実際に写真に使われるのはその中央部分だけで周辺部分は使われないということになってしまう。
これではフルサイズカメラを使うメリットが失われるということになってしまうではないか。

　しかしまた一つ悩ましいことが判明したのである。
画素数を重点にすれば確かにフルサイズ用のレンズを使えばこのカメラの場合2400万画素の写真が撮れる。
それを APSレンズにすると中央部分だけしか利用されないために1500万画素程度の映像になってしまう。
2400万画素と1500万画素では2400万画素の方がより高画質の映像が得られる。しかし APSセンサーカメラの1500万画素とフルサイズカメラに APS レンズをつけて得られた1500万画素の映像ではどちらがどうなのかということになるとフルサイズの方が高画質だという。
同じ画素数で比較した場合１画素当たりのセンサーの受光面積が大きい方が高画質になるということのようだ。

　要はマウントアダプターをつけてもAPS カメラよりはましな映像が撮れるらしいということは何となくわかったのだった。