帯状疱疹

 あれは今から半月ほど前のことである。
寝ていた時にみぞおちの周りがチクチクと何やら急に痛む症状が現れた。その時は一過性の痛みですぐに消えてしまったので深く考えるような状況ではなかった。もともと1ヶ月程前から右肩の頚椎が痛む症状が出ており、これは数年に1度くらい定期的に現れる痛みでまた今回も同じような痛みが現れたなというほうが私にとっては悩ましい問題であった。

 肩の痛みはだいたい早くても二か月長ければ半年ほど続くため、今回もその程度は続くだろうということもあって、そちらに関心が行っている頃お腹周りの痛みがまたちょっとずつ広がり始めた。お腹の痛みというのは一体何が原因なのかその時点では全く理解できなかったけれどももしかしたら肩の痛みに筋肉が反応してお腹の筋肉まで一緒につられて痛くなっているのではないかというふうに考えたりもした。

 ネットで見ていると肩の痛みを猫背の状態で耐えていると自然とお腹の方の筋肉が縮こまってしまいそれが原因でお腹が痛くなるというようなことが記載されていた。

 猫背矯正ベルトのようなもので猫背対策をすればお腹の筋肉も引き伸ばされて痛みもなくなるというようなこともあって、もしかしたらこれが原因かもしれないという風に思ったりもして猫背矯正ベルトなどを Amazon から購入した。

 毎日夜寝ている時も起きている時もお腹周りの痛みが気になるようになったのはここ1週間ほど前からである。何故かいつまでもこの痛みが続く、いやむしろ続くというよりも痛みの程度が増してきたような状況になっていた。
 

 卓球あるいは家庭菜園そしてその他予定もあったりしてそういう時には多少の痛みでも我慢して出かけていくということで、痛み緩和のためにロキソニンという薬を飲んだりして対応していた。
 

 なんとなくこの痛みが風邪の前兆症状にも似た筋肉痛的な痛みが続くためにもしかして風邪かもしれないと思ったりもしていつものパブロン錠を飲んだりもした。
そうこうしているうちに肩の痛みも一向に治らず、肩の痛みとお腹周りの痛みと両方が合算してきていよいよこれはちょっと医者で診察をしてもらわないといけないという気分になってきた。

 今週に入ってついに整形外科へ行った。レントゲンを撮ってもらった結果肩の部分に異常が見られるがこれは漢方薬を飲むことで対応できるでしょうということで薬と湿布薬をもらった。おなか周りには特に異常は見られないとの診断。

 

 火曜日11月12日に朝起きる頃からやけにお腹周りが痛くさらに左足大腿部にかけても時々ズキンズキン・ピリピリとする痛みが出始めてこれはただ事ではないなという風な状況になってきた。

 かかりつけの内科に血圧の薬を処方してもらう予約はしてあったけれどもとにかく早く行った方がいいと朝8時半の開院を待ってすぐに病院に駆けつけた。

 その時には全くまだ気がつかなかったけれども症状の説明をして先生がじゃあ一度腹を見てみましょうと言ってパッと見た時に自分もびっくり。

 なんと腹の周りから背中にかけて赤い湿疹が大幅に広がっているではないか。内科先生は一目見てこれは帯状疱疹だと言う。ついに私も帯状疱疹になってしまったのかと驚くやら慌てるやらびっくりしてしまった。抗ウイルス剤の薬とビタミン12の薬を処方してもらいこれで一週間の様子を見てもらうということで診察は終わった。

 なお昨日もらったばかりの漢方薬は飲まない方が良いということでひとまずシップ薬とともに整形でもらった薬は1日で一旦ストップとなってしまった。

 一応朝昼晩3回抗ウイルス剤を現在飲んでいる所であるけれども夜中から朝方にかけて目が覚めるとお腹周りが特に痛いのと左足大腿部から膝の関節の所まで痛みが拡大し、左半身の痛みが広がっているような気がして、まだ帯状疱疹の症状が進行しているようにしか思えない。

 体はあまり冷やさないほうがいいらしいけれどもただ単に安静にしてるだけではなくて、日常生活に必要な程度は動いた方がいいという説明であったのでまあ寝込むようなことはしないつもりだ。

 けれども何をやっていてもいまいちこの痛みによりイライラとした気分になってしまう状況が続くかと思うと悩ましいことになっている。

 考えてみるに帯状疱疹の症状は経験してないためにその前兆症状をつかむ事が普通はなかなか出来ない。

 後からネットで調べてみると事前の前兆症状と言うとお腹周りがチクチクするとか神経痛のような痛みがするとか色々書いてあり今思い出せばいくつか合致する部分があった。

 もっと早い段階で帯状疱疹という症状についての理解があれば医者に行って対応できたかもしれないが普通はなかなかこんな症状が出てきてもはっきり体の表面に湿疹などの症状が現れないと見逃してしまうようなことになると思う。

 またこの症状が再度再発することは普通にはないらしいのでまぁ今回が最後なのかもしれないが、もしまた同じような事が実際に起こるのであればもっとを早めに受診するこができるだろう。