先週、よく晴れた日に岐阜羽島に卓球の試合に行くために車で出かけた。いつもと同じように揖斐川長良川沿いの堤防の道を北に向かって走っていたところ、この日はよく晴れわたり見渡す限り絶好の天候であった。
 木曽三川公園を超えて一路北に向かって走っていくと、右手前方に真っ白な御岳山が姿を見せていた。そのすぐ左手にはこれもよく見慣れている乗鞍岳がはっきりとその姿を現していた。さらにその乗鞍岳より左手側には北アルプスの山々が小さくそれでも見ることができた。
 やがて走っている車の正面にまっ白な雪をかぶった山が目に入った。地図の位置関係からと山頂が真っ白になっている山というと白山ではないかと思われたけれど、あまりにも遠くのため、また山の形も定かではないために確認はできなかった。

 
 家に戻って地図で確認したところ、確かにその方向に白山があることは間違いなかったけれど、なにせ遠くのほうにある山は高度と見通しの関係から、本当にその山なのかあるいは白山の手前にある山なのか、確認というのは平面地図だけでは判断がつかないのであった。
 以前に少しだけ使ってみたことのあるカシミール3Dという、山を見るためのソフトがあることを思い出して再びこのソフトを使ってみようということになった。カシミール3D本体そのもののソフトはインターネット上から簡単にダウンロードできるため早速地図で表示してみようとした。
 しかしこれには標高数値データが必要ということで、このデータがないと山の姿を表示するということができないということがわかった。数値データについてはカシミール3Dの入門編という冊子を購入すればDVDとして付属しているということが書いてあったため、早速購入した。
 ソフト立ち上げて長良川沿いの堤防上から白山が見えるかを調べてみることとした。表示されたCGにはばっちり白山が表示されていたのであった。
 ということでそれから自分の自宅から見える鈴鹿山脈方面のカシミールCGと、実際に撮った写真と比較をしてみると、構造物である建物等の画像は当然表示されないけれども、山の形についてははっきりと表示され、写真とほとんど同じ形をしているということが確認できた。
  自宅から見た鈴鹿の山並み

 次には過去登山した山頂からのCG、あるいは登ったけれどあいにく頂上からの視界が効かなかった山々のCGなど色々とつくりだしてみて意外とこれは楽しみのあるソフトウェアということを改めて認識したのであった。
 コンピューターグラフィックスで描く映像については様々な修飾を施すことができ、より実物に近い表現にしてみたり、あるいは独自の表現にしてみたりと、各人がそれぞれの考え方でどのようにでも変更できるという点についても面白い。
 このソフトウエアは、ある地点から山の姿をCG化するソフトをカシバードと名づけている。名前の由来の通り、上空へ上って周囲を見たときの映像はどうなのかというように、自由に高度や場所を移動させることができるという点において、非常に面白い映像が得られるということがわかったのである。
 上空からの映像は自らが飛行機に乗って空を駆け巡っているかのような気分にもさせてくれるという優れものソフトである。
 
  穂高岳上空3000Mからの眺め

 
 富士山という山をどこから見えるかというこれもまた日本人なら誰でも思いつく1つのアイデアであるけれども、これがなかなか面白いソフトがまだ組み込まれている。そのソフトを使って早速私の住んでいる周辺について調べてみたところ、東海地方は南アルプスおよびそれに続く山々のために大部分が視界が途切れているということである。
 以前から鈴鹿山脈の頂上からは富士山が見えるという事で、このソフトでもその部分についてはプロットが表示されていた。ここ桑名から比較的近くにも富士山が見えるポイントが若干表示されており、もしそこから富士山が見えるということであればとても興味のあるところではあるけれども、本当に見えるかどうかという確認するのは難しいとは思う。
 鈴鹿の山頂から富士山が見えることになっているのだけれど、距離の関係からよほど澄み切った晴れ渡った日でないと見えないという。事実何度も御在所に登っているけれど、今まで一度も見えたことはなかった。

  知多半島や、四日市の一部でも見えるらしい

 このプロットによってわかったのは、知多半島の中央部でも富士山が見えるという事である。最低でも浜松近辺まで移動しないと富士山は見えないと思っていただけに、機会があればこの地点で富士山を眺めたいものである。