リモコン

ハイビジョン方式で録画したビデオ映像を親戚の家で見てもらおうと思ったけれども、再生装置がないために、我が家からブルーレイディスクレコーダーを取り外して親戚の家に持って行った。念のためにとリモコンも一緒に持っていった。結果としてはこれは正解ではあったが後々慌てる原因ともなったのである。
 レコーダーを持って家に帰ったものの、リモコンを親戚の家に置き忘れたことに気がついた。
 (実はつい先日も、お土産を持って出かける時に、忘れないようにとわざわざ玄関の横に置いておいたお土産を忘れてしまうというなさけない事があったばかりである。)
 その話はそれとして、リモコンが無ければ本体で操作すれば良いと思ったものの、ほとんどボタン操作ができないということに初めて気がついたのであった。本来リモコンと言うのは本体機能で操作できる部分を、離れたところからでもできるための付属品という認識であったけれども、よくよくレコーダーを見てみれば、実はほとんどの操作はリモコンでなければできないのであった。
 本体で操作できる分はスイッチのオンオフとディスクトレーの開閉程度であり、レコーダーとしては何もできないのである。以前のリモコンの認識とはまるで大違いである。慌てて取扱説明書を引っ張り出してきて本体操作で何ができるか見てみたけれども、結局大半の操作はリモコンでしかできないような仕様になっていたのである。
 親戚にリモコンを取りに行くにしては一日がかりとなるし、往復の交通費も考えるとそのためだけにわざわざ出かけるという気にもなれない。仕方がないのでリモコンだけを販売しているかどうかネットで調べてみると、商品として売られていることがわかった。値段を見てもリモコンを取りに往復するのに比べればまだ安いと思い、レコーダーが全く使えない状態のままというのも癪に障るので、ネットでリモコンを注文してしまった。
 ところがである。リモコンのことについて少しネット上で調べてみると、、リモコンは消耗品扱いであるという。年数を使用するとリモコンはボタンの接触部分が摩耗することにより反応が鈍くなるというのである。確かに今まで使っていてそう感じていたのであったけれども、これはリモコンにセットしてある乾電池が消耗したためではないかと、今までも数回乾電池を入れ替えたりしたことがあったけれども、効果は無かった。リモコンが故障しかかっているのではないかというふうな認識であったけれども、ネットで記載されている内容によれば、それはリモコンの買い換え時期が来ているのだった。
 なお古くなったリモコンは分解して接点部分を調整することによって、従来と同じように復活することもできると記載してあったけれども、それを行うのは自己責任でとある。分解した後組み立てがうまくいかなければそれこそ全てパーになってしまうこともあるので、まあこういう事はやめておいた方が私の場合は無難だろう。
 やがて数日してリモコンが宅配で送られてきた。早速電池を入れて操作をしてみたところ、今までとは段違いに軽快に動くのである。こんなことであればもっと早くリモコンを買い換えておけばよかったと今になっては思っているのである。