大阪に住んでいる子の家に車で出かけるに際して、前回、大阪市内で道に迷ったりして随分と遠回りをしたこともあり、新たに購入したナビを車に装備したのであった。

 途中用事があり寄り道をしたのであったが、いつもの東名阪高速 桑名ICから入ればことは簡単だったけれど、寄り道先からのナビの案内では伊勢湾岸道 みえ朝日ICを案内していた。みえ朝日ICはこれまで一度も利用していなかったため多少心配ではあったけれど、せっかくのナビの指示でもあるためそれに従って走ることにした。ほどなくみえ朝日ICへ到着。ETCゲートを通過。ところが案内標識がない。湾岸道は四日市JC方面と豊田JC方面とに分かれるはずだから私の場合は四日市JC方面へゆく必要がある。しかし車は逆の豊田JC方面へ向かっている。最初から間違った方面へ入ってしまったのかと不安になるも今更方向転換はできない。しばらく走るが依然として案内標識は何もない。どうしようもないためそのまま走る。もし間違っていたら次のICで入り直すしかないと思っていたところやがて、道はUターンして本線に合流する。方向は四日市JC方面に向かっているためこれでよかったと一安心。それにしてもゲートから本線まで全く案内標識がないとは一体どうなっているのかと不親切である。その後戻って確認してみたところ、みえ朝日ICは四日市JC方面だけのICということであった。


 その後は順調に走りナビの指示している豊中ICを出て一般道に入る。名前だけはよく聞いて知っている十三というところにやって来た。ナビはここで右折を指示。右側路線に入って信号をしばらく待って発進。ところがここで問題が発生。右折した途端に今度はナビは左折を指示。しかしここは十三の繁華街で4車線はある。一番右折ラインに入っているため左折は無理。すぐ目の前は淀川の鉄橋がかかっており脇道に入る余地がない。左折すれば目的地はもうあと僅かであったのにとんだ回り道を強いられることになってしまった。ここでナビの指示に逆らうかナビ通りに走るか思案のしどころではあったけれど、知らない土地ではナビの指示に従ったほうが間違いが少ないと決めて、淀川の橋を渡ることに。そしてすぐ隣の橋を渡り返して一回転してようやく元の道に戻ってくるだけで二〇分はかかってしまった。
よくよく地図を見ると一回転しなくても道はあったのに、なぜかナビは一回転を指示。いささか腑に落ちなかったけれど今更しょうがないことではあった。

 帰りは少し違う道を走ることとした。御堂筋線から中国自動車道の側道を走って吹田ICから入るコースである。気になるのは中国自動車道との立体交差のところが地図を見ると複雑になっており、いかにも間違いやすそうに見えるのである。ナビよりも道案内標識と方向感覚で走ったほうがいいと、帰りはナビを使わないことにした。結果は思ったよりもスムースに走れたのであった。

 次の難関は吹田ICである。中国自動車道の側道は中央環状線となって、車の通行量が多く標識も複雑で一刻も気が抜けない。方向感覚では京都方面に向かうことになるため左折側ラインを走っていたところ、吹田IC入口は右折側にあるではないか。あわてて右折側にコースをとる。右側にカーブをすると道は南に向かっている。南は大阪方面である。標識を見誤ったのかと心配になってくる。しばらく走るとようやく吹田ICのゲートが見えてきてホッとする。ゲートをくぐる。大阪方面と京都方面の案内がある。名古屋地域に住んでいると京都大阪は同じ方面の印象になるけれどここは北と南で全く違う方向になる。さて京都方面入ったのだけれど、相変わらず道は南を向いている。通行量の多いICでもたもたしているわけにはゆかない。押し出されるように不安を抱えたまま走っていると道は右にカーブ切り続いて左に大きくカーブをして方向が北向きになる。ようやくこれで京都方面に向かうことができたのであった。